街を埋める騒音が聞こえなかった。
20日早朝の余震を受けて各候補者が、街宣車による遊説を自粛
したためだ。いつもはうっとおしく感じるそれらの爆音も、無いとその
静けさに少し戸惑ってしまい、選挙がある事も忘れてしまいそうになる。
補欠選挙は投票率が下がりがちらしいが、連日やってくる民主党、
自民・公明党の要人の講演告知は否応でも選挙を意識させた。総選挙で
山崎拓よりもぎとった議席をなんとしても譲れない民主党と、党として
次期総選挙へ向けての弾みを付けたい自民党のこの補選への力の
入れようは頻繁に報道された。それでも投票日前日までの4日間、
この風物詩が聞かれなかった事は間違いなく投票率の低さにつながった。
そもそもそれ位の理由で投票に行くか行かないか変わるなら
そんな票は入らないなんて思ってしまう。しかしガチガチに固められた
自民・公明の組織票で当選していく山崎拓氏の姿は見るに耐えなかった。
それを阻止するには学生含めて支持基盤の無い層が投票所に出向く
ことが必要だった。
各候補者の方針、党の政策等の違いは各ホームページで詳しく見る事が
出来るのでここではおいておくが、選挙では焦点がどうしても立候補者個人の戦い
というよりは党の戦いである事を強く意識せざるを得なくなる。だからこそ、
自分が住む地区の代表者を一個人として、人として見極める必要がより強くなる。
山崎氏が総選挙で落選するするきっかけとなった
女性スキャンダル問題は
山崎氏の公人として、国会議員としての人間的資質を問うものだったと思う。
時間が経ち、反省すれば良いというレベルではなかったはず。報道された
ような事を平然と行う大の大人が、福岡はおよそ、日本を代表する一部の
人達として国会に座る事を有権者として認める事が出来なかった。
そんな気持ちを持って昨日は投票所へ向かった。
結果はご存じの通り。
*福岡2区衆院補選全立候補者。写真は街頭ポスターより