福岡西方沖地震より1ヶ月  /  scrapbook 004
地震による真の被害は目に見えない。

>福岡余震重傷者すべて屋内 恐怖の記憶けが招く 動揺し転倒,過呼吸 PTSD周囲が配慮を:西日本新聞

福岡西方沖地震が起きて1ヶ月が過ぎた。
この節目にこの1ヶ月、「地震」に関して見聞きした事をまとめておく。



 3月20日の地震を自分は地元大阪のテレビ速報で知り、大阪市が震度2と
表示されると規模の大きさを実感し福岡の友人にすぐさまメールした。
帰ってくるメールによれば皆無事ということで、意外と被害は小さいという印象
だった。福岡へ帰る際には、玄界灘沿いを北九州から福岡方面に走ったのだが、
震度6弱の地震があったとは思えない程目に見える被害は微々たるもの。
調べてみると震度7の阪神大震災の時、熊本、佐賀、大分が震度2を記録
したのに対し福岡は震度1。地盤の堅さを知り、その被害の小ささに納得していた。

数日後、博多湾近くに住む知人と会うと、
「あまりの恐怖心で1週間はパジャマを来てふとんに入ることができず、
普段着でリビングのこたつで寝る日々が続いた」、と聞く。さらに、「近くを通る
トラック等が起こす小さな揺れを過剰に警戒してしまい、精神的に疲弊し
、集中力が落ち、慢性的な寝不足に陥り、ストレスで食欲が急激に落ちた」
と話す。地震時、出張で福岡を離れていた夫は自分のそういった行動を全く
理解してくれなかったと訴える。

驚いたのでネットで調べてみると、昨日までの声を含め、様々な生の声が聞こえてきた。

>「余震の不安で眠れない」
>「本震以来、不眠症になり、私も子供たちも安定剤を飲む日々。
>それがようやく落ち着きかけたところだったのに」
>「15日にようやく自宅に戻ったが、やはり夜は眠れなかった。
>これから少しずつ慣れていこうとしていたところにこの大きな余震。
>1か月の節目を無事に迎えられたらと思っていただけに、余計にショックだ。」
>「恐ろしくて、地震を思い出したくもなかった。ようやく安心しかけたちょうど
>1か月の時に、まさか再び強い余震が来るなんて……。」
>「高血圧の妻(53)が余震直後、食事をもどした。一カ月たって、
>ようやく体調が安定していたのに」

直接大阪から連絡した友人達の多くは、福岡でも特に地盤が固いとされる
福岡市南区(震度4を観測)に住んでおり、ここまでの深刻な症状は聞かれなかった。
同じ福岡市内でありながら大きな被害差があった事を痛感した。


 阪神大震災を経験し地震の無い場所を探した結果、福岡に越してきた人もいた。
移り住んだコックの方は地震の際、地下街にいたが揺れが収まると地上に
飛び出した。しかし周りを見ると避難のために地上へ出てくるような人
はおらず、その行動が注目を集めてしまったという。さらに別の移り住まれた
方は、地震発生時は自宅にいたが、揺れが収まり次第にすぐ近くの小学校の
体育館へと駆けつけた。すると職員は状況が飲み込めず、体育館に入れて
もらうまでしばらくの説得が必要だったという。本震によって弱った建物
等が被る余震による危険性を彼らは決して忘れてはいない。2人とも福岡人
の地震に対する警戒心の無さに驚いていた。

本震よりも余震の方が、煽る恐怖心は大きいのではないか。
最初の地震は、ただ何が起こっているか理解できなず困惑状態の上に終わる。
しかし余震時には最初の揺れ始めから「また来た」、とある程度冷静に
地震をとらえてしまい、恐怖心がじわじわと襲いかかる形となってしまう。
地震が少ないとされていた福岡ではこの現象はより顕著であろう。

 最も恐ろしいのは、震度6弱の規模の地震とはこの程度のもの、
との印象を持たれることである。自分はテレビを所持していないので
正確にはわからないが、他のブログ等を読んでいると、テレビでの被害状況が
限定的に放送されている事がわかる。定点観測カメラでも、写されているのは
免震対策の施されたビルばかり並ぶ天神・渡辺通であり、建築物に多くの
被害が出ている大名地区等はあまり報道されていない。カメラも、地震後
しばらくは福ビルと玄海島の画を集中的に流していた。テレビゆえに仕方が
無いのかもしれない。しかし、阪神大震災の地獄絵図を思わせる映像や、
新潟の新幹線脱線、雪に埋もれる町の画、そしてスマトラ沖地震の惨状等を
近年見続けている視聴者の目もあってか、実際の状況よりも、被害がとても
限定的である印象を与えた事は確かである。

しかし真の被害は目に見えないところにある。

先に挙げたような、地震の経験の有り無しによるすれ違いから出来た溝が
埋まらずに家庭崩壊してしまう例もあるそうだ。阪神大震災から5年後の
震度6弱を記録した鳥取西地震の際、大阪府内の高校で授業中だった教室内で、
真剣に怯える人と、揺れを楽しむ人の明確な差が表れた事は強く印象に残っている。
言うまでも無く後者は震災の経験者。約4000人の被災児童へのアンケートによると、
阪神大震災から10年以上経つ今も、そのうち約4%(約40人)の子供がPTSDに悩まされている。

「地震によって被災した人達の気持ちが初めてわかった」
福岡の友人の多くが口を揃えてこうつぶやきます。
それはテレビ画面や文字を通しては伝わらない、体感しなければ
わからない心理的な痛みが地震の真の被害であることを理解したうえで
出てくる言葉ではないでしょうか。

この心理的痛みを最小限に抑えるには、身近な環境からいざという時の
安全性を最大限確保しておくしかありません。地震が起こっても、「大丈夫」
と思えるような準備をしておくのが唯一の対策でしょう。

関東大震災が近いといわれる中、そのような用意がスムーズな復興に繋がる希望となるはず。

皆さんが地震を実際体験して思った事は?
時間がある方はぜひコメントお寄せ下さい!

長々と最後まで読んで頂いた方、ありがとうございます。m(__)m

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写真上:補修作業中の福ビル
   下:同じくガラスが割れた赤坂のオフィスビル1階で営業中のStarbucksCoffee。
     普段はカウンター越しに見える交差点の風景も、工事用の足場とシートによって遮られている。

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by minorugged | 2005-04-22 05:27 | scrapbook
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